
機動戦士ガンダムOO 第12話「教義の果てに」鑑賞記
本放送はすごいことになってますが、黙々と続けます。
冒頭、いきなり今まで見たこともない場所で、見たこともないおっさんたちが密談してます。格好からすると中東ですね。となるとアザディスタンか。議会が許せんとか憤ってると黒装束の男たちが乱入しリーダー格の男性を誘拐します。
誘拐された男はマスード・ラフマディ。アザディスタンの宗教的権威らしいですね。
そしてこの世界における中東の状況がナレーターの古谷さんから語られます。かいつまんで言うと国連側から太陽光発電システムが出来たからもう石油(゚听)イラネと言われ、それじゃやってられないから紛争が起きましたよ、と。それが原因で現在も不安定な状況ですよ、ということらしいです。
メガネS女からマスード拉致を聞き胸を痛めるマリナ。S女は試練を与えてマリナを成長させようとしているのでしょうか。それで成長したらマリナはとんでもないM女ですな。それにしても劇中設定とはいえ300年経った世界でもこのように紛争が絶えず、テロが絶えず、情勢は不安定。結構設定がリアルというか現実の延長線上をいってる本作品だけに本当にそうなっていそうで怖いものがあります。人間って奴は…
なんか久しぶりに王留美です。このたびの中東情勢にCBの介入行動を起こすようです。そこへ入るホストことアレハンドロ氏からの連絡。どうやら物好きアレハンドロ氏はあえてアザディスタンに残り事の顛末を見届けたいようです。
舞台は東京、沙慈のお姉さんはイオリア・シュヘンベルグのことを引き続き調べています。そこへ入るマスード拉致の一報。CBの介入を予想する姉さん。設定年齢が22歳ですが22歳だと大卒1年目か2年目でしょ?報道機関に勤務ってことは最終学歴が高卒ってことはないだろうから…なのに後輩がいるの?しかも独自の取材を許可されて…ものすごい敏腕ジャーナリストなんでしょうね。
東京ついでにラブコメパートもお送りしましょう。母親の気を引くためにモノ攻め。何故かこれが功を奏し?母親の懐柔に成功したようです。どんなんや。ホントにこの人たちはいつか本編に絡むんだろうか?いらなくね?
そしてまだ悩むマリナ。マスードとの思い出を思い出しております。マスードはマリナ即位によって誕生するであろう反対勢力をまとめる存在にあえてなろうという粋な計らいをしたようです。しかしそうこうしている間に議会はユニオンによる支援要請を受諾。アザディスタンは本格的な内戦状態に突入していくのでした。
現在と同じく世界の紛争地には必ず顔を出すアメリカ(ユニオン)。まるでハイエナだなwww
一方、王留美と合流したロックオンと刹那。外国人嫌いのアザディスタン人を刺激しないためにもこの国の(正確には併合されたクルジスの)出身である刹那が自ら情報を集めに動きます。刹那、ここでも自分の秘密をポロリ。大丈夫か。
ヴェーダの予測によると今回の誘拐劇は紛争を誘発しようとした何者かによる仕業。つまり単純に改革派保守派の争いではないことが示されます。街をぶらぶらする刹那。祖国の地を踏みながら思い出すのはかつてこの地で戦っていた幼き自分。そして自分の国に紛争を仕掛けようとする人間がいるということ。おそらく彼は今回も暴走します。
街の子供に話しかけられる刹那。そしてその子供を咎める老人。クルジス人はアザディスタン人に受け入れられてはいないようです。一つの国内でこれなのですから世界がまとまるなんてことは…
身柄を拘束されているマスード。そして今回の黒幕は、やはりこの人アリー・アル・サーシェス。今回も戦争になる、と喜んでいます。こういう人間がいるから戦いは無くならないんです。
アザディスタン軍は内部抗争をおっぱじめます。軍の中にも保守派がいる、と言っていたアレハンドロ氏の言葉は的中します。そして「同じ軍」同士の戦いに支援行動中のグラハムたちもどちらの味方をしていいものか、手出しが出来ません。そこへ割って入るデュナメス。CBにとっては「紛争を起こす全て」が攻撃対象ですから、どっちを撃っても関係なし。楽ですね。
一段落したと思ったら「ところがぎっちょん!」という訳の分からん掛け声と共にサーシェスが発砲。太陽光発電施設を狙います。無数のミサイルを撃ち落さんとするロックオン。でもビームじゃ無理だろう。
そしてその攻撃の報を聞き計画的犯行の線が強まったと知り呆然とするマリナ。だんだんとこの人に一国の頂点に立つ資格がないような気がしてきたよ。
グラハムはガンダムと聞くと居ても立ってもいられないようで、アザディスタン支援なんかそっちのけ、デュナメスに攻撃を仕掛けます。カスタム・フラッグの性能は素晴らしく、グラハムの技量と相まってデュナメスと互角に戦います。いや、フラッグカッコイイね。ロックオンもそのグラハムの技量の前にビームサーベルを使うまでに追い込まれます。この白熱した戦闘に水を差すのはアザディスタン軍の超保守派によるクーデター。目前の敵を前にしてグラハムは仕方なく撤退します。
クーデタを起こしたMSを駆逐するのはエクシアの仕事。まぁあっさりとしたものです。しかしアレハンドロ氏によると「力任せ」で「ガンダムの性能に頼りすぎている」そうです。この人は何者ですか?
違う基地からもMSが出撃したそうで、それの撃破に向かう刹那。しかしその眼前で繰り広げられていたのは、かつて彼が体験したことの再現とも言うべき光景。彼の咆哮と共に去来した思いは…
東京ではそのニュースを見る沙慈とルイスとその母親。いつの間にか母親を懐柔どころか落としてます。ドンだけ年上キラーだ、沙慈。プトレマイオスには今頃情報がいったようです。遅いね。
アザディスタン首都上空を飛行するグラハム。「信心深さが暴走するとこのような悲劇を招くというのか」と呟きます。ですが古来より中東の戦争の多くは宗教対立。それは彼らにとっては歴史が証明していることです。サーシェスは逃げてる途中。デュナメスに何かされたのか?ガンダムと直接交戦はしていないと思うのですが。
マリナは独り言を言いながら泣き崩れますがS女の叱咤によって立ち上がります。やっぱり指導者の器じゃねぇと思う。
そして一歩遅く、どころかかなり遅くエクシアのところに到着したデュナメス。
エクシアのコクピットの中で「俺は…ガンダムにはなれない…」と悔しがる刹那。彼にとってのガンダムはただのMSではなくおそらくのところ「救世主」もしくは「神」のような存在なのでしょう。それは幼い彼が目撃したガンダムの姿と重なるのです。刹那が時々口にした「俺がガンダムだ」発言はつまり俺がこの世界を救う救世主だ、という意味なのだと思います。
それだけに目の前で繰り返された惨劇に自らへの憤りを隠せない刹那。彼は祖国でのこの悲劇にどう決着をつけるのでしょうか?