機動戦士ガンダム MS IGLOO 第2話「遠吠えは落日に染まった」鑑賞記

どうも、ヘタレです。間違えた。ろくでなしです。
そんなわけでMS IGLOOも早速第二話です。今回は前回と同じようにMSの登場によって舞台の隅に追いやられた兵器、戦車の評価試験を行なうという話です。もちろんガンダムの世界なので単なる戦車なんかではありません。超巨大な30サンチ(センチじゃなくてサンチ)砲を有し、最高時速110`にも達するという超弩級戦車ヒルドルブです。更にはもっとすごい秘密が隠されているのですが…
舞台となるのは地球侵攻作戦が実行に移され、地球各地でジオン軍が連邦の拠点を壊滅させているという戦争初期の段階(ガンダム本編のナレーションで語られる戦局が膠着状態に陥る少し前)です。我らが第603技術試験隊にも他のパプア級補給艦に同行して、軌道上からの地球への物資の投下任務に当たっているところから今回の物語が始まります。
ブリッジでなく慣れないカーゴルームで指揮をとり空回りするモニク・キャディラック特務大尉。空回りしてふくれっ面になるところに女性らしさを垣間見せます。しかしやっぱりこういうところの表情の機微はセルアニメにはまだまだ叶わないのかなぁ…惜しい。
そしてマイ技術中尉とシャハト技術少将の会談シーンを挟んで、ヒルドルブのテストパイロット、デメジエール・ソンネン少佐が登場。どう見ても長渕剛にしか見えないのは俺だけか?何らかの病気を患っているらしく、突如発作に見舞われ、いきなり薬を飲みます。前回のヘンメ砲術長は大砲バカでしたが、今回は薬物中毒です。やはりこんな変わり者ばかり配属させられるのは、603技術試験隊が試験という名目ながらその実、使い物にならない兵器ばかりあてがわれているところに関係するのでしょうか?
そして地球での評価試験へと舞台は移ります。地球で待ち受けていた連邦軍の鹵獲MS部隊の奇襲を受け被弾したコムサイから投下されるヒルドルブ。こちらもコムサイからそんなものが投下されたことなど知らない鹵獲MS部隊に対して奇襲を仕掛けます。一撃でザクを吹き飛ばします。そして5機のザク相手にヒルドルブとソンネン少佐の孤独な戦いが始まります。しかし、かつて戦車兵として教官まで務めたというソンネン少佐の戦闘力の前に次々と撃墜されるザク、そんな中一機のザクがヒルドルブのキャタピラに命中弾を与え更に動きを止めようと接近します。絶体絶命のピンチと思われましたが、そのときヒルドルブの隠された能力、モビル形態への変形(上半身のみMS形態になる)で接近してきたザクを見事沈黙させます。まあよく考えたらこれガンタンクと一緒なんですけどね。
そしてついに連邦軍を全滅させたと思った次の瞬間、足に被弾した鹵獲MS部隊の隊長ツァリアーノ中佐機の接近を許してしまいます。ココからのやり取りが近年のキャラ人気に頼った作品に出てくる若者キャラたちには決して出せない男の意地みたいなものが滲み出てくる非常に印象的なラストシーンになってます。
やっぱりこのシリーズ、面白いわ。未見の方はぜひ見ることをオススメします。

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