
機動戦士ガンダム MS IGLOO 第1話「大蛇はルウムに消えた」鑑賞記
「SEED DESTINY」すらまだ全部見てないのに違うシリーズに浮気です。どうも浮気性です。
さてジオン軍大好き人間通称ジオニスト達にかなり絶賛されているという噂のフル3DCG作品「機動戦士ガンダム MS IGLOO」を早速レンタル店で借りてきました。
え?「SEED DESTINY」はどうしたかって?昔なら3~4巻まとめて借りてきて一週間くらいで全部見てしまうところなんですがこの歳になると時間もなかなか取れないし体力・気力が続かないのですよ。しかもあれだけ駄作駄作と評されているものを見続けるのにはまた違った意味で体力・気力を使うのです…
というわけでこれは気分転換です。そう気分転換で名作と名高い「MS IGLOO」に手を出してみました。とりあえず簡潔に感想を言うと「これいい!!」ですね。色々と3DCGの作品は見てきましたけど、やっぱりガンダムみたいなSF作品はこれからは3DCGの方がいいかもしれないですね。手書きには手書きにしか出せない味はありますけど、メカ描写に関しては3DCGならモデリングさえしてしまえばあとは作画がぶれることがないのでいい感じですよね。
さて本編に対する感想なんですが、まず着眼点がいいですよね。第一話は一年戦争開戦直後、ルウム戦役という設定なのですがモビルスーツの登場まではいわゆる大艦巨砲主義、砲術士の技量が問われるのが艦隊決戦の常だったのですが、それを覆す兵器の登場をそれを投入する側から描いているという点でこれまでとは違った物語になっています。これまでルウム戦役で描かれた話といえばモビルスーツの投入で驚愕する連邦軍、そして時代の寵児となったモビルスーツパイロットたちの物語だけしかなかったですからね。それだけに絵面自体は非常に地味なものになっていますがw
第一話の宿命として登場人物の紹介や舞台となる世界観などの説明があるのが常なのですが、今作はそれを極端に抑えた作りになっている気がします。というよりも物語の中で自然と説明していく見せ方が上手いのか。603試験隊に着任するという話の中で当然艦長に自己紹介しなければならないのでそれが同時に視聴者へのその人物の紹介となっているっていうのが自然ですね。
で、何度も書きますが特筆すべきは戦闘シーン。プラズマを放出しながら放たれるヨルムンガンドをはじめ、これまでちっともカッコイイと思わなかったサラミスやマゼランすらも思わず「おおっ」と言ってしまうほどの戦闘を見せてくれます。もちろん物語終盤で投入されるザクの動きなどはもうすごすぎて…人間だけそのままでMSだけでもCGで作って合成して全ての作品をリメイクしてくれよと思ってしまいましたよ。更にファンが思わずにやりとする要素、赤いザクに乗ったシャア・アズナブル中尉の登場(もっとも喋るどころか顔すら出ませんけど)。そしてその戦闘技術のすごさ。すげぇ。
そして報告書という形で語られるエピローグというのもこの作品全体に流れる滅びの美学を彩る要素の一つになっているんですね。これは続きが見たくなる作品ですわ。オススメです。