SEED DESTINY鑑賞記 DVD2巻編

さてさて、いよいよ2巻です。

2巻には5〜8話が収録されています。起承転結でいうとまだまだ「起」の部分ですが、SEED DESTINYの一連の話が動き出す非常に重要な事件が勃発します。そして2巻丸ごとを使って、前作のキャラが総出演します。言い過ぎました。90%くらい登場します。

で、5話冒頭。タリア艦長とデュランダル議長がそういう関係だということが明らかになります。ですが、これは別に裸で露骨にしなくてもいいんじゃないかという意見がありましたね。俺もそう思います。というよりも唐突にそんなシーン出されて無理矢理そうなんだよって判らすよりも、徐々に色々と伏線や過去のエピソードを交えるとか、ちょっとした言葉の中にそういった感情心情を交えて判らせるとかやり方は色々とあったと思うんですよね。そこが監督としての手腕の見せどころだと思うんですよね。

そしてユニウスセブン落下阻止作戦の展開。ここでイザークとディアッカという前作のメインキャラが登場です。
ディアッカが緑服に格下げになってますが、これはやはり前作での勝手な所属変更に関係しているのでしょうか?だとしたらなぜイザークだけは白服に昇格??…ってよく考えたらやつは前作では一度もザフトから離脱してないんだった。でも無抵抗の民間人を乗せた脱出艇を(八つ当たりで)撃ち落したよな…あれはやっぱり罪にはならないんだろうか…???
イザークは指揮官らしく最初からMSでは出撃しない。ここらへんが某赤いMSに乗った総帥(元大佐)とは大違い。でも結局出撃するところなんかは一緒なのかwww

ユニウスセブン落下実行犯たちのバックボーンとなる組織が結局明確にはなっていないけど、この映像から判断する限りロゴス(のジブリール)が黒幕というところですか。それにロゴスといっても結局はジブリールの独裁組織的なものにしか描かれていなくて、後に明かされるような諸悪の根源的な雰囲気が全然ない。もうちっとすごそうな、でも正体の分からない組織に描いていたら(それこそエヴァのゼーレのような)後の話がより盛り上がったのではないでしょうか??

で、早くも忘れかけてたネオたちボギーワンの人々。変なところで参戦してくるもんだから、余計混戦になってしまい、見ているほうは何がなにやら。遅れてミネルバの面々が登場します。アスランが思いっきり自分から正体ぶちまけてますが、もうバレバレなのでいいでしょう。前回も述べましたが、やっぱりもう少し正体がばれるのを先延ばしにしたほうが面白かったんじゃないかなと思います。まあそうするとディアッカ、イザークとの共闘のときに色々と難しいのかな。いや、でも正体黙って彼らと共闘するっていうのもなかなか盛り上がると思うんだけどな…
そしてシンとアウル、レイとスティング、ステラとルナマリアがそれぞれ戦います。このステラとルナマリアの女同士の争いっていうのももっと引っ張れば後半に向けて面白くなる要素の一つだったかもしれないのに。いつの間にやらうやむやになってましたね。

でもってこの辺りから回想シーンが非常に多用されます。てか前作のシーンを多用するのはどうかと思う。

そしてキラとラクスが登場。しかしキラがなんか廃人みたいになってるしwwwカガリにしろアスラン、マリューにしろ、二年間色々とがんばってきたのに対してお前らのその傍観者っぷりは何だというのだ。そのくせ物語後半ではシンを食っちまって…あ、でもバルトフェルドも一緒か。
特にラクスなんかは自分のもつ影響力の大きさを自覚してるんならなおさら傍観者になってるのはおかしいと思う。彼女が先頭に立っていれば防げた戦いも死者も大勢いたかと思うとこの2年間「何もしなかった」ことこそ大きな罪のような気がします。
キラもアスランに問いかけられたことの答えをはぐらかすし…なんじゃこいつら。

第一巻の序盤の入り方が秀逸だっただけに、徐々ににじみ出てくるB級臭さが鼻についてきてしまうという第二巻になっております。
だれか優秀な監督に全話再構築してもらったら相当いい話が出来上がると思うんだけどな…

この巻最大の身もだえポイントはアスランがカガリに指輪を渡すシーン。カガリの照れっぷりを見ながら、「何このラブコメ」と言い放つ三十路前。羨ましくなんかないやい!!

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