SEED DESTINY鑑賞記 DVD1巻編

愚作とか奇作とか色々と騒がれたSEED DESTINY。
俺もラスト近くのあのドタバタ劇には正直閉口だったのですが、よくよく考えてみれば1話からラストまで全てを見たわけではないのです。
もちろん俺も一応家庭を持つ30近い大人の男として、毎週毎週土曜の5時半にテレビの前に居れるわけもないので当然なのですが…

というわけで一念発起。ここいらで一度全部きちっと見返してみようではないか、と思い立ったわけです。
やっぱり作品の正統な批評は一度全てに目を通してからじゃないとやったらいかんでしょう。もしかしたらいいところが見つかるかもしれないしね。
あれ?この作品結構面白いじゃんと思えるほうがガンダムマニアとしても嬉しいじゃない。

そんなわけで早速借りてきました第1巻。第1話から4話までが収録されています。
作品の第1イメージを決めるのはやはり第1話。ここから数話でどれだけ視聴者を物語に惹きつけられるか、いかにして続きが見たいと思わせるか、それが製作側の腕の見せ所です。

そういう意味で言えばこの第1話は上手く作られていると思います。
主人公シンの紹介というかバックボーンの説明として、前作でオノゴロ島での戦闘シーンから始まります。
上空をフリーダム、フォビドゥン、カラミティが激戦を繰り広げる中避難しようとするシンとその家族。
そんな中、流れ弾により家族を失うシン。ここでの残酷描写は賛否両論ですが、物語の導入としてはこの悲劇から主人公がどう立ち直るのかが非常に興味をひくいい入り方だと思います。
その後、現在に戻りカガリ、アスランと前作の主要キャラが登場、視聴者をおおっ!と引き込むのも良かったですね。

ただ、せっかく偽名を使っているんだから、もっとアスランの正体を他の連中に対して隠しておいたほうが、その後のストーリー的に盛り上がったんじゃないかなと思いますが。てかカガリの気の使わなさにはガッカリですが。カガリじゃなくてガッカリ、( ´,_ゝ`)プッ

後半に、というか視聴者に楽しみを持たせるという点では、ネオの声にはエフェクトをかけて(仮面かぶせるならフルフェイス。F91の鉄仮面みたいな)声で正体がもろバレみたいなことも避けた方が良かったと思います。だってあの声で正体すぐ分かっちゃうじゃん。てかなんであいつ生きてんの!?っていう話じゃんか。前作のテレビ版の後に放映されたスペシャルエディションでは明確に「死んだ」ことにしないために虚空を漂うヘルメットがなくなってたみたいですが…

で、前述の物語に引き込む力という点では伏線も張りつつ、暗黙の了解も交えつつ(作中としても視聴者に対しても)なかなかいい出来栄えだったと思います。ただ、俺の中での続編のあり方というか、続編で主人公を変えるときのやり方のルールとして前作のキャラは必要以上に出しゃばってはならないというのがあるんですが、今後を知ってる身としては4話までで出てきた新キャラたちの出番(と存在感)が軒並みなくなっていくのを見ると、このキャラたちだけで話を進めていったら作品の評価としてはどうなっていたんだろう?とか思っちゃうわけですよ。

そしてこの巻最大の見所は第4話ですね。

宇宙空間なのに、無重力なのに、巨大な岩が空から降ってくる!!

基本的にアニメっていうのはフィクションの話なんで細かい科学設定とかが多少守られていなくても気にしないほうなんですが、こんな基礎の基礎。それも小学生でも知ってるんじゃないかと言うレベルの科学はとりあえず抑えとこうね m9っ( ̄ー ̄)ニヤリッ

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