機動戦士ガンダムOO 第23話「世界を止めて」鑑賞記

もう世間は春ですね…

前回のラストシーンから。「俺は…託された…」と浸ってる刹那の後ろでネーナがどこかへ飛び去っていきます。しかし彼女が変えれる場所など何処にもないはず。王留美とコンタクトが取れれば別ですが…
そしてトランザムシステムはアレハンドロはもちろんリボンズも知らなかった模様。システムトラップとは恐ろしいものを組み込んでやがりました、イオリア。トランザム発動と同時にマイスターたちのデータも消去。忌々しげにイオリア(脳みそ穴あきバージョン)を睨みつけるアレハンドロ。彼にこれ以上打つ手立てはあるのか。

CBのドッグではプトレマイオスが補給と整備を行なっています。強襲用コンテナの接続、色からしてキュリオス用のテールブースターの搬入など…メカニックのおっさんは色ハロを連れて整備に奔走しています。あれ?紫がいるぞ?
ブリーフィングルームではスメラギさんとマイスター3人がトランザムシステムについて研究中。どうやら刹那はまだ帰還していない模様。ということはさっきの強襲用コンテナは刹那とラッセが使ったものとは違うということ。
でもってトランザムシステムとは機体に蓄積した高濃度の圧縮粒子を全面に展開して、一定時間スペックの3倍の出力を得る、というものらしいです。3倍ってのは赤いアイツへのオマージュか。まぁ要するに界王拳みたいなもんってことだね。しかもオリジナルの太陽炉を搭載した機体にしかこのシステムは存在しないらしい。つまりスローネやジンクスには搭載されていないということ。さらにトランザムの時間制限を過ぎると機体性能は極端に落ちるというデメリットつき。使い辛っ!
そこへ刹那からの通信。ジンクスは全機宇宙へ上がった模様。これで人革連もユニオン・AEU連合軍と合同で作戦を行なうようです。また、スローネ・ツヴァイがサーシェスによって奪取されたことも報告されます。これに反応したのはロックオン。他の二人は特に関心はないようですが、一人力が入るロックオンでした。

一方国連軍の艦艇にすでに到着していたサーシェス。AEUの制服を着ているということはゲーリー・ビアッジ少尉なんですね。なんと国連軍にはスローネ・ツヴァイの予備パーツがあった!これどういうこと!?全然状況がつかめません。そこへセルゲイ中佐が登場。さしものサーシェスも彼には一目置いているようです。でもそこはサーシェス、全然引け目を感じずに鹵獲方法などは明かしません。てかセルゲイ達からしたらこいつが元からスローネに乗っていたのではないか?とは考えないのかな?それともAEUからの説明があったのかな?

のんびりプトレマイオスに帰還中の刹那とラッセ。珍しい組み合わせのこの2人が更に珍しいことに語り合います。
刹那は自らの意思で紛争根絶のために戦うと決意したようです。そしてラッセは自分の心境を明かします。正直紛争根絶など出来るとは思っていない。しかし自分たちの行なってきたことには意味がある。それは紛争根絶を目指す姿勢を世界に示せたことだと。紛争根絶を目指した自分たちの存在を世に示せたことが一番の意味なのではないかと。彼は続けます。「人間は経験したことでしか本当の意味でしか理解しないということさ」と。それは真理ではありますが、悲しいことですね。戦争を経験しないと平和の価値は分からないと言ってるのです。つまり今の日本のある一定以下の年齢の人は(もちろん俺も含まれます)平和の本当の価値を理解していないということです。言われてみると確かにその通りなのかも知れません…
と、そこへプトレマイオスに敵襲の知らせが。キュリオスとヴァーチェのみで迎撃。負傷中のロックオンはなんと部屋に軟禁されたようです。言っても聞かない聞かん坊を無理矢理やり込めた感がありますw

国連軍の戦力はジンクス26機(!)とスローネ・ツヴァイ。各陣営各パイロット、それぞれの思惑を胸に戦場へと向かいます。キュリオスは先手必勝とばかりに新装備のテールブースターについていた大型ビームキャノンで先制攻撃。一機撃墜。これを口火に戦闘が始まります。テールブースターで機動性の上がったキュリオスに対して別段新装備も与えられないまま飛び出してったヴァーチェ。各個撃破の作戦を取る国連軍に追っかけまわされた挙句、スローネの急襲を受けます。サーシェスは完全にスローネを自分の機体としている模様。ファングも使いこなします。ところでこれは特殊な能力とかはいらないの?とにかくスローネの介入でヴァーチェは敵の集中砲火を浴び、それを救出に向かったキュリオスもピーリス少尉の攻撃でテールブースターを破壊され(早っ)さらにいつもの頭痛に苛まれます。いつの間にかアレルヤのことを被検体E-57だと知っているピーリス少尉。彼女もいつその事実を知らされたのでしょうか?同じ超兵機関出身ということは分かっても被検体番号までは分からないと思うのですが…
二機のピンチを救うべく、いつの間にか軟禁から脱出したロックオンが出撃します。GNアーマーで対艦攻撃をするそうですが、心の底ではサーシェスのことを狙っていることがバレバレです。

でもってピンチの二機はそれぞれトランザム発動でてめえ勝手にピンチを脱出します。コーラサワーはバイバイキーンと退場していきます。ギャグキャラが定着したねぇ…
トランザムを発動してなお敵機からの集中放火を浴びるヴァーチェの危機を救ったのはGNアーマーを装備したデュナメスでした。これSEEDのときのミーティアとかデンドロビウムのオーキスとかそんな感じだよね。でもマイクロミサイルの一斉射でダリルの部隊を一掃。ダリルは何とか逃げ延びたようですが。
キュリオス、ヴァーチェともトランザムを終了しましたが、その反動で動けない様子。つまりデュナメスは単身敵艦隊との交戦に入るようです。敵機は撤退していっているということはデュナメスは袋叩きじゃん。

メガビームキャノンのような武器でマネキン大佐の指揮する艦隊を旗艦を残して撃沈させたロックオン。しかしそこをスローネが、サーシェスが急襲します。GNアーマーはあっというまに破壊されMS戦に。ロックオンは家族の仇を討つべくサーシェスに怒りをぶつけます。しかしサーシェスも貴様らも同じだと引きません。刹那はトランザムで戦場に向かうようですがそれって戦場についても役に立たないんじゃない?デュナメスとスローネの戦いにダリルのジンクスが割って入ります。ミサイルを受けながらも特攻を仕掛けるダリル。意図せずデュナメスの右側に廻りますが、右目の効かないロックオンには死角になり特攻を許してしまいます。機体こそ失わなかったものの、デュナメスは右腕を持っていかれます。そしてそれを見ていたサーシェスはその「弱点」をつき、ファングで右側から攻撃。デュナメスは戦闘不能に追い込まれます。何とか岩陰に身を潜めたロックオンはコクピットの中のターゲットサイトを取り外し、ハロに機体をプトレマイオスに戻すように指示します。ハロの「ロックオン、ロックオン」心配する声が悲痛な叫びに聞こえます。

GNアーマーのキャノン砲の残骸にターゲットサイトを接続し、スローネを狙うロックオン。息も絶え絶えに自問自答します。
「何やってんだろうな、俺は…けどなぁ、こいつをやらなきゃ、仇をとらなきゃ、俺は前に進めねぇ、世界とも向き合えねぇ…」
「だからさぁ…狙い撃つぜぇぇぇぇ!!」

一瞬前に生体反応に気付いたサーシェス。放たれるビーム。
その閃光はスローネを飲み込もうとしますが、その間際に放ったスローネのビームライフルの光がロックオンのいるキャノン砲を打ち抜きます…

投げ出されたロックオン。その今際の際に見るのは家族との暖かい思い出。で、ライルって?あのクローン?
刹那は間に合いませんでした。ロックオンは問いかけます。答えは出たのか、と。ロックオンは問いかけます。地球の人々へ向かって。こんな世界で満足かと。俺は、いやだねと…

ギリギリのところで間に合わなかった刹那は虚空に向かって彼の名を叫びます。


キュリオスとヴァーチェはプトレマイオスから無事を確認されます。そこへデュナメスが帰還ルートに載ったと嬉しそうに報告するフェルト。ハロはロックオンとの約束を守りました。しかし呼びかける声は途切れません。

「ロックオン、ロックオン」

ハロの声でこんなに泣かされるとは思いもしませんでした…








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